4年後の判例は以下のようになっています。
~ 以下は抜粋 ~
◇ 判例2 ◇
○ 最高裁大判昭和43.11.13民集22巻12号2526頁,判例解説民事篇昭43下841頁
(最高裁判例HP該当判例)
債務者が利息制限法所定の制限をこえる利息。損害金を任意に支払った場合における超過部分の充当による元本完済後の支払額の返還請求の許否
→積極
(判決要旨)
利息制限法所定の制限をこえる金銭消費貸借上の利息・損害金を任意に支払った債務者は,制限超過部分の充当により計算上元本が完済となったときは,その後に債務の存在しないことを知らないで支払った金額の返還を請求することができる。
(反対意見がある。)
本判決(多数意見12名)は,次のように判示する。
(判決理由抜粋)
思うに,利息制限法1条,4条の各2項は,債務者が同法所定の利率をこえて利息・損害金を任意に支払ったときは,その超過部分の返還を請求することができない旨規定するが,この規定は,金銭を目的とする消費貸借について元本債権の存在することを当然の前提とするものである。けだし,元本債権の存在しないところに利息・損害金の発生の余地がなく,したがって,利息・損害金の超過支払ということもあり得ないからである。この故に,消費貸借上の元本債権が既に弁済によって消滅した場合には,もはや利息・損害金の超過支払ということはあり得ない。
したがって,債務者が利息制限法所定の制限をこえて任意に利息・損害金の支払を継続し,その制限超過分を元本に充当すると,計算上元本が完済となったとき,その後に支払われた金額は,債務が存在しないのにその弁済として支払われたものに外ならないから,この場合には,右利息制限法の法条の適用はなく,民法の規定するところにより,不当利得の返還を請求することができるものと解するのが相当である。」
以上、有名な判例を二つ紹介しました。
末尾の2行目に不当利得の返還という
言葉が使われています。
過払い金返還とか不当利得返還と呼ばれている所以です
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